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幸せ未来学 vol.174 次の200年はお互い様

こんにちは。山桜花男です。

日に日に寒さが増すこのごろ。みなさん、いかがお過ごしですか?


大震災から数ヶ月。被災地以外は日常に戻った感がするこのごろ。

あらためて読み返した、ちょっと前の記事から。


■お互い様■

-----
大型連休中、多くのボランティアが訪れた被災地のあちこちで聞いたのが、「お互い様」という言葉だ。



ほんの少し前まで自助や競争が声高に唱えられていた。今、支えあいの気分が社会を動かし人々を結びつける。…人々を「共助」に駆り立てるのは何だろう。

◇ ◇ ◇

岸野さん(28)は横浜市内のカード会社のコールセンターで働く派遣社員。

大部屋を仕切った1畳ほどの空間で、顔の見えない相手と電話で話しながらパソコンにデータを入力する。

一人一人が違う仕事をし、隣席の人ともあまり話をしないで帰る時もある日常だ。夜勤の仕事を終えたその足で陸前高田に来た。


地元の人やボランティア同士が協力しながら、かけ声あり笑顔ありでやった炊き出しや、がれきの撤去作業は新鮮だった。

寝袋で寝泊りした公民館で年齢も国籍も違う人たちと夜遅くまで話し、家族や地域とは違う人と人との絆を感じたという。…「人のためというよりは、実は人とふれあってみたいという自分のためだった面もあった気がする」。手助けにいくことで自分も救われている。そんな関係に気づく。


新たな共同性への回復への思いのようなものだろうか。


市場経済化が進み、都市への人口集中や核家族化とともに地域や家族といった共同体が侵食されてきた。競争激化で余裕を失った「カイシャ」でも一体感は薄れ、社員も正規と非正規に分断された。市場を通したつながりしかない「現金結合」の関係やインターネットで情報を交換しあうことでは生きてることを実感できない。


共同体を基盤にした「互酬」や「再分配」の結びつきから、損得勘定で動く市場での「交換」が中心になった市場社会の病理を経済人類学者のポランニーはこう書いた。


人は経済的な動機だけではなく、公共的な責務や道徳、栄誉や誇り、慣習や伝統などさまざまな動機で動くのに、あらゆるものが市場で取引され、誰もが市場で所得を得て暮すようになって、人の生活までが飢えを逃れ、利潤を得ることがすべてのようになった。だが経済的動機が人間社会の最高位に君臨し、社会が経済に埋没してしまったのは、産業資本主義の時代になったこの200年ほどの特殊な現象だと----。


震災で市場経済が機能を果たさなくなった場所で、つかの間、「失われた時」の記憶がよみがえるかのように、人間社会の原風景が垣間見えているのかもしれない。

◇ ◇ ◇



「お互い様」で結びついた人々の力が、社会をつくり替えることになるのか。あるいはそれも地球規模で市場経済が広がり加速する中では、やはり見果てぬ夢なのか。


被災地を歩きながら、そんな歴史の曲がり角にいるのだ、と思った。[1]
-----


■次の200年は…■

「経済的動機が人間社会の最高位に君臨し、社会が経済に埋没してしまったのは、産業資本主義の時代になったこの200年ほどの特殊な現象」。


大震災、原発事故を超えて、次の200年は…。


「お互い様」で結び付き、「経済的な動機だけではなく、公共的な責務や道徳、栄誉や誇り、慣習や伝統などさまざまな動機で」社会が回っていく。


そんな社会への転換点、曲がり角に今私たちは立っている。…と信じてみる。


200年かかるカーブの曲がり角だから、曲がりの実感は感じにくい。感じるのはこれから…。

と、考えると、少しは心落ち着きます。


今度は、今度こそは、「曲がり方を間違えないよう」、心をこめて、祈りをこめて、社会を、自身を、確かめ見つめ続けていきたいもの。

そんな風に思います。



今号も最後までご精読ありがとうございました。



◆出典・参考
[1]朝日新聞 2011/5/15 オピニオン面 ザ・コラム
「震災ボランティア 失われた「お互い様」求めて」
西井泰之氏(編集委員)


◆アンケート
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◆あとがき
来週は12月。寒く忙しない季節に、心は暖かくゆったりと過ごしましょう。


それでは、次号もお楽しみに。


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幸せ未来学 vol.173 経済成長見直そう

こんにちは。山桜花男です。

しばらくご無沙汰し失礼しました。PCが故障入院から無事退院してきましたので、また再開しますネ。


この数週間、TPPのニュースがテレビを賑わしました。

観ていて感じたことを代弁してくれる記事に出会いました。


■「経済優先」見直そう■

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TPP「経済優先」見直そう[1]

脱原発か否か、環太平洋経済連携協定(TPP)参加か否か。論の対立構造に根深く存在するのは、経済を最優先するかどうかということだ。


原発再稼動をせず、さらに原発輸出の動きも鈍くなれば、日本経済の成長は困難になろうし、国民生活の快適度は後退するだろう。

TPPに参加しなければ、輸出依存度の高い我が国の製造業は苦境に立たされ、経済が冷え込む可能性は大きい。しかし、国民が必要とするものは、果たして経済成長なのか。


TPPに参加するとなれば、米国流の市場原理主義が我が国の農業や医療分野を席巻する可能性が否定できない。

食糧安全保障や環境保全といった公益的機能を持つ農業や、国民の生命・健康に直接関わる医療に市場原理主義はなじまない。

先進国の中でも低い食料自給率をさらに減らし、その上、遺伝子組み換えかもしれない輸入食物に依存するような生活になってもよいのだろうか。

米国のように貧富によって医療の差が生じることになってよいのだろうか。


国民の中には、快適性・利便性ばかり追求する物質的に豊かな生活から決別してもよいと思っている人も多いのではないか。[1]
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「は~い。決別してもよいと思っている人、ここにいま~す」って、思わず答えちゃうほどです。


『原発を今後どう考えるか?』の議論も尽くされないうちに、今度は、『輸出入・関税を今後どう考えるか?』。

上記2者どちらの「根っこ」にある『経済成長を今後どう考えるか?』。


決別するには、勇気が要ります。覚悟も必要です。

決別しないのであれば、別の覚悟が必要かもしれません。


折りしも、国民総生産量(GNP)より国民総幸福量(GNH)を重要視するブータン国・国王夫妻が来日し、福島で京都で、その慈悲深さを示してくださっています。


ブータン国に学ぶべきところは学びつつ…。

「根っこ」の議論を始めるべきときなんじゃないでしょうか。3・11以降の我が国ニッポンは、特に。



今号も最後までご精読ありがとうございました。



◆出典・参考
[1]朝日新聞 2011/11/16 オピニオン面 「声」欄
「TPP『経済優先』見直そう」
医師 男性 群馬県太田市 56歳


◆アンケート
今号の内容はいかがでしたか?おもしろかった、役立ったと思う方は是非クリックをお願いします(↓)
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◆あとがき
久しぶりの当メルマガは短めでした。
街はX'masイルミネーション。ゆっくり年末ですね。


それでは、次号もお楽しみに。


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